同志と共に

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辧殿尼御前御書べんどのあまごぜんごしょ

しげければとどむ、辧殿に申す大師講を・をこなうべし・大師とてまいらせて候、三郎左衛門尉殿に候、御文のなかに涅槃経の後分二巻・文句五の本末・授決集の抄の上巻等・御随身あるべし。 貞当は十二年にやぶれぬ・将門は八年にかたふきぬ、第六天の魔王・十軍のいくさを・をこして・法華経の行者と生死海の海中にして同居穢土を・とられじ・うばはんと・あらそう、日蓮其の身にあひあたりて大兵を・をこして二十余年なり、日蓮一度もしりぞく心なし、しかりと・いえども弟子等・檀那等の中に臆病のもの大体或はをち或は退転の心あり、尼ごぜんの一文不通の小心に・いままで・しりぞかせ給わぬ事申すばかりなし、其の上自身のつかうべきところに下人を一人つけられて候事定めて釈迦・多宝・十方分身の諸仏も御知見あるか、恐恐謹言。