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そもそもこの義を立てる者は選択集で法華や真言等を誤りであるとしたり、"捨・閉・閣・抛"・"群賊・邪見・悪見・邪雑人"・"千中無一"等と書かれた言葉を見たことがないのか。どうなのか。
第二に、まさしく謗法の人が王地に存在しているのを対治すべき証文を出す。
涅槃経第三にこう説かれている。
「修行を怠り、戒を破り、正法を毀る者を、国王・大臣・四部の衆はまさに厳しく対治すべきである。
"善男子よ、この諸の国王及び四部の衆はまさに罪が有るべきかどうか"
"いいえ世尊"
"善男子よ、この諸の国王及び四部の衆はなお罪がないのである"」
また第十二にこうある。
「我は過去世を思うに全世界において大国の王となり名を仙予といった。大乗経典を愛念し敬重しその心は純善であり粗悪・嫉妬・物惜しみはしなかった。(中略)善男子よ、我はその時心に大乗を重んじ、婆羅門が方等を誹謗するのを聞いて、聞き終えて即時にその命根を断った。善男子よ、この因縁をもってこれより以来地獄に堕ちない」
問う。
梵網経の文を見ると、比丘等の四衆を誹謗すのるは波羅夷罪である。したがって源空の謗法の罪を顕わすことがどうして無間地獄に堕ちる罪にならないのか。
答える。
涅槃経の文にこうある。
「迦葉菩薩が世尊に言った。
"如来よ、何故彼はまさに阿鼻地獄に堕ちるであろうと記されたのか"
"善男子よ、善星比丘には多くの眷属がいた。すべて善星は阿羅漢であり、道果を得ていると思った。我は彼の悪邪の心を壊ろうとするために、あの善星は放逸の罪によって地獄に堕ちると記した"」
この文の放逸とは謗法のことである。源空もまた彼の善星のように謗法のために無間地獄に堕ちるだろう。
所化の衆がこの邪義を知らないために源空を一切智人と号し、或いは勢至菩薩、或いは善導の化身であるという。彼らの悪邪の心を壊る為に、謗法の根源を顕わすのである。梵網経の説は謗法の者を除く四衆である。仏は誡めて「謗法の人を見てその失を明らかにしなければ仏弟子ではない」と言われている。したがって涅槃経にこう説かれた。
「我は涅槃の後その方面に随い、持戒の比丘がおり威儀が具わって正法を護持しているならば法を破る者を見て直ちによく追放し呵責し懲らしめて改めさせよ。まさに知るべきである。この人は福を得ることが無量で計ることができない」
またこう説かれた。
「もし善比丘がいて法を破る者を見て呵責も追放も罪を挙げて処分しなければまさに知るべきである。この人は仏法の中の怨である。もしよく追放し呵責し罪を挙げて処分するならば我が弟子であり真の声聞である」
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